◯リサのからふるワールド◯

約1年半かけて67か国を旅行した後、青年海外協力隊としてパラグアイに派遣された看護師のブログ

活動場所について

今日は救急処置室以外の場所の話を少し。

 

現在は基本的に救急処置室で業務のお手伝いをさせてもらっていますが、最初はそれぞれの部屋に行って業務内容を見せてもらっていました。

 

予防接種の部屋は乳幼児から成人までさまざまな予防接種を行っています。

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乳幼児に対してはこのような冊子があり、今までの接種歴や次にいつ予防接種を受ければよいかががわかるようになっています。日本でいう母子手帳のようなものですが、子どもが生まれた後から使用するような内容です。母乳に関する内容だったり、〇か月の子どもはこんな動きをしますよ~というような内容も掲載されています。

 

この冊子は予防接種を受ける時に家族が持参し、看護師が何の予防接種を実施したのかを確認すると同時に、子どもの身長・体重が順調に増えているかを成長曲線グラフを使用して確認しています。冊子は家族が保管するものなので、看護師はこの冊子とは別にカルテにも実施した内容を記載しています。

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↑段ボールの針捨てBOXを使用しています。

 

予防接種の内容は結核、ポリオ、麻疹、風疹、破傷風などなど日本でもおなじみのものばかりです。

 

時々受けるべき予防接種を接種しておらず数か月遅れてやってくる子どももいるそうです。

また、同じ場所で粉ミルクも配布しており、成長が遅れ気味の子どもの家族にはミルクに加えて粉末状の高栄養補助食品も渡しています。

 

大人で予防接種を受けに来るのは黄熱病の予防接種目的の人がほとんどです(冬になったらインフルの予防接種目的の人も来るのかもしれないです)。ブラジルで黄熱病が流行している地域があるようなので、ブラジル渡航前に接種していくようです。

 

 

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↑Drの診察室に貼ってあった視力検査表。

 

日本だと一般的にCの向きで検査しますが、海外では違うことを初めて知りました☆

 

 

薬剤の名前

体重測定と同時に手伝わせてもらえるようになったのが薬の受け渡しです。

 

私が活動しているPuesto de Saludには4つの部屋があり、来院目的によってそれぞれの部屋に患者さんが分かれます。医師の診察が行われる部屋、予防接種・新生児の成長度合いの確認や粉ミルクの配布を行っている部屋、妊婦検診を行っている部屋、そして救急処置室です。医師の診察が行われる部屋以外はLicenciada(do)と呼ばれる大学卒の看護師が1人ずつ待機し患者さんの対応をしています。

 

私が主に業務をさせてもらっているのは救急処置室です。救急処置室といっても重症患者さんだけではなく、予防接種や粉ミルクの受け取り、妊婦検診目的以外の人は救急処置室に通されます。救急処置室では看護師が患者さんから情報を得てカルテに記入し、必要に応じて体温、血圧、体重を測定し、その後、再び待合室に戻り医師の診察を待つ形になります。重症の患者さんの場合は順番を待たず、直接医師を呼びに行ってそのまま処置室で治療を行います。

 

初めてPuesto de Saludに来た時、看護師と紹介されたのに医師のような業務内容をこなしていることに戸惑ったのですが、パラグアイの看護師は日本の看護師に比べて幅広い業務をしています。業務範囲の話を少し掘り下げると、傷の処置や縫合、ルンバール(腰椎穿刺)等も看護師が行うことができるそう。日本の看護師が行うことのできる業務範囲とは全然違うので驚きました…。この記事を書いている今現在、活動を開始して3週間ほど経ちましたが傷の処置は連日看護師によって行われています。乳幼児に対する予防接種もすべて看護師によって行われています。

 

じゃあ医師と看護師の違いはなに?と聞いてみたのですが、基本的に処方箋を書くことができるのは医師だけ、とのことでした。しかし、首都から離れた街なので医師も不足しており、場所によっては看護師がすべての業務をやらなければいけないという現状もあるようです。←という話を聞いたので、やはり医師と看護師の違いがあいまいな部分があるのかな、という印象です。もっと仲良くなったら法律のことも聞けたら良いなぁと思っています。

 

 

 

 話を戻しまして、

 

 救急処置室にある棚に予防接種に使用する薬剤以外のほぼすべての薬が置いてあるので、患者さんに処方された薬を探して渡す役割をさせてもらえるようになりました(出来るだけダブルチェックしてもらっています。手書きの処方箋、読めないことも多いので;)。 

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↑薬剤が置かれた棚。下の引き出しにも錠剤が入っていますが結構乱雑です。f:id:risa0914:20180223060352j:plain

↑こっちはあまり使わないためか、結構散らかって置かれています。

 

ここから処方された薬を探して患者さんに渡すのですが、まず戸惑ったのが薬剤の名称。知っている薬剤もあるけどほとんどわからない…どうしよう…

 

と思ったのですが、よくよく調べてみると知っている薬もたくさんありました。

 

なぜなら、

 

日本で働いていた時に薬剤の名称を商品名で覚えていたから。

 

棚に記載されていたのは一般名でした。

(世界共通で使われているのが一般名、各国の製薬会社が薬を開発し商品名が名付けられます)

 

 

 Metoclopramida(メトクロプラミド)ってなんだ?と思ったらプリンペランだった!

 

ということです。

 

Ibuprofeno(イブプロフェン)とかはわかりやすいです☆

 

イブプロフェンのようにいくつかの薬は一般名でもすぐにわかるものもありましたが、今まで薬の一般名ってあまり気にしたことがありませんでした。しかし、一般名を覚えておけば海外の医療現場で働く時に役に立つし、薬が欲しい時に同じ薬効のものを手に入れることができるので、一般名も覚えておいたほうが良いんだなと感じた出来事でした。

Puesto de Saludでの活動

前回のブログでロマ・プラタの街について書きましたが、私はロマ・プラタのPuesto de Saludと呼ばれる診療所のようなところに派遣になりました。

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市役所の近くにあります。

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毎朝市役所から歩いてくるのですが、ここの道を通るだけでも靴がかなり汚れます…。

 

初日は犬がたくさん寄ってきてビクビクしながら歩きましたが、今では犬から不審者扱いされなくなったのか寄ってこなくなりました。

 

 

この診療所は月曜日~金曜日の8時から16時まで開いていて、私も月曜日から金曜日まで通っています。基本的に無料で診察してもらえるし、薬も無料でもらえます(時々購入しなければいけない薬だったり、必要な薬が在庫切れの時は近くにある薬局で購入してもらうこともあります)。

 

ここでは医師が1人と看護師が3人、その他受付や掃除の人が働いています。混雑具合は日によって違いますが、お昼も閉めずに開けているため昼休憩はご飯をパッと食べてすぐ仕事に戻ります。私は食べるのが遅いので同じタイミングで食べだすとみんな先に仕事に戻っています…。申し訳ない。すべての人ではないと思いますが、パラグアイの人は結構食べるペースが速いです。

 

最初に来た時に「医者が1人しかいないのかなぁ」と思ったのですが、パラグアイの看護師は日本の看護師に比べて業務範囲がものすごく広いようなので、医者1人でも特に問題なさそうです(今度また詳しく書きます)。

 

2月1日にロマ・プラタに到着して、2日から診療所に通っているのですが、最初はただ見ているだけだったのが、1週間経ったくらいから少しずつ業務もやらせてもらえるようになりました。

 

まずは環境に慣れて言葉を覚えること、どんな仕事をしているのかを知ることが大切なので、どんなに小さなことでも業務を任せてもらえるというのはすごく嬉しかったです。

 

一番初めにやらせてもらったのが体重測定。

f:id:risa0914:20180220104131j:plain一応デジタルの体重計も他の部屋に1つあるのですが、私が普段活動をしている部屋ではこの体重計を使っています。下の錘は10kg単位、上の錘で100g単位まで測ることができます。

数字を言うのにも慣れてはきたのですが、いつも200(ドスシエントス)を800(オチョシエントス)に間違われます。。そんな似てないのにほぼ毎回聞き返されるので発音が出来ていないんだなぁと感じて悲しいです。患者さんがいない時にやたら200、800と言って練習しています。

あと、桁が大きくなるとシエントトレインタ イ セイス キニエントス!(136.5)みたいに呪文のように長くなるのが大変。これは英語も同じかな?

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こっちは赤ちゃん~2歳くらいまでの体重計。これは日本と同じかな、と思いますが、日本で赤ちゃんの体重を測った経験がなかったのでこれもまた新鮮でした。

 

ロマ・プラタについて

私の任地はパラグアイの首都であるアスンシオンから北西方向に進んだところにあるロマ・プラタという場所です。

迎えに来てくれた車でちょうど5時間だったので、長距離バスで行くともっとかかると思います。アスンシオンから直通バスも走っています。

 

ロマ・プラタはボケロン県の中にある街であり、メノニータと呼ばれるドイツ系の移民の方が数多く暮らしている街です(ロシア系とか、カナダ系とかという話もちらほら聞こえてきますが、人々はドイツ語を話しています。まだまだ詳しく聞けるほどのスペイン語力がないのです…)。

メノニータに加え、パラグアイの現地語であるグアラニー語とスペイン語母語とするパラグアージョ、独自の言葉を話すインディヘナが暮らしているので、人々の顔つきも様々です。メノニータはドイツ語、スペイン語を話し、英語も話せる人が多いようです。インディヘナ上記いづれかの言葉と独自の言語を話すそうなので、一応の人々の共通語はスペイン語です。

 

ちなみに、パラグアイ北西部に位置するアルト・パラグアイ県、プレジデンテ・アイェス県、そしてボケロン県の3つを合わせてチャコ地方と呼びます。

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↑ピンクで囲ったところがチャコ地方なので、パラグアイのおおよそ半分がチャコ地方というくくりになるようです。ボケロン県は赤い線で囲んだところになります。チャコ地方は土地はたくさんあるものの、作物を育てるには向いていない土壌らしく、牧畜が盛んです。そんな土壌のためか、国土の半分を占めるにも関わらず、人口も少ないようです。


私の活動場所に来ている現地の看護学生さんに聞いた話では、チャコではスペイン語グアラニー語・ドイツ語の他、7種類もの現地の言葉が話されているそうです(2018年3月4日追記)


ロマ・プラタはアスンシオンから国道9号線を真っすぐ進み、最後に右側に入って10分ほどで到着します。道中の道路はほとんどすべてアスファルトでしたが、ところどころ凸凹した部分があります。f:id:risa0914:20180219041246j:plain

↑ロマ・プラタの街に入ると最初に左手に見えてくるロマ・プラタ市役所。

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↑街の中心部の様子。土曜日に撮影したので車が走っていませんが、平日はもうちょっと車が走っています。

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↑メイン通りから1本入ると土の道路です。乾燥している時は土埃が大変。

 

次回は私の活動について書きたいと思います^^  

 

パラグアイの習慣「テレレ」

初めてパラグアイに来た2016年の12月末。

 

日本と季節が逆なのでちょうど真夏だったのですが、外出時に周りを見回してみるとみんなポットのようなものを手に持っている。

 

あれはなんだ…?

 

というのがテレレに対する第一印象。

 

テレレとはグアンパと呼ばれるコップに茶葉を入れ、そこに水を注ぎ、ボンビージャと呼ばれるストローを挿してみんなで回し飲みをするパラグアイの習慣です(回し飲みをする際のマナーとして、体調の悪い人は参加しません)。ちなみに同じ飲み方でお湯を注いで飲むものをパラグアイではマテ茶と呼んでいます。周辺諸国でもマテ茶は飲まれていますが、マテ茶を冷たくして飲むテレレの習慣はないようなのでパラグアイ独特の文化なのかなぁと思います。茶葉はスーパーにたくさんの種類が並んでいます。

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↑というわけで、私が見たのはテルモと呼ばれる水を入れておくポットでした。ポットのデザインはいろいろあります。持ち主の名前が入ってたりとかで可愛いです。

コップに入っているのがボンビージャと呼ばれるストローで先端に茶こしがついています。

 

家でも飲むし、外出時にも持っていくし、仕事中にも飲む。

それがテレレ。

 

まず、てれれっていう音が可愛い♡

 

 

そんなテレレをホームステイしている家でも、私が活動している場所でも毎日飲んでいます。しかし、1つ困った問題が…。

 

3人くらいで回し飲みをしているとすぐトイレに行きたくなるのです( ^ω^)笑

 

茶葉があるので1回量は100㎖くらいかと思うのですが、10回くらい飲むとそろそろやめとこうかな…、15回くらいで「ごめん、もう無理!」になってますw10~15分で1Lくらい飲んでいると思います。もちろんトイレに行きたくなる直前まで我慢する必要はなく、「いらないよ~」と言えば済む話なのですが、どんどん注いでくれるのでなんとなく断りにくくてもらってしまいます。

 

パラグアイの人は習慣になっているためか、テレレの最中にトイレに行く人なんて全然いないのですが、私はまだ無理です…いつか慣れるんだろうか。

 

 

ちなみに真夏の今はマテ茶は朝や夕方に飲む人が多いようです。1度マテ茶も回し飲みさせてもらいましたが、金属ストローのボンビージャが熱すぎて火傷するかと思いました。これも習慣でパラグアイの人は慣れているそうです。熱い金属を口の中に入れてお茶を吸って平気って口の中どうなってるんだ、と思いました。習慣ってすごい。

 

首都滞在

イタグアでの研修が終了した後は、土日も含めて6日間ほど首都のアスンシオンに滞在しました。

 

任地に行った後に欲しいものが買えるかわからないので、必要になりそうなものは首都で買っておいたほうが良い、ということで土日や平日の研修終了後にショッピングモールに行って物色する日々w

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一応ZARAとかFOREVER21とかはあるのですが、活動用のシンプルなポロシャツが必要だったので、ユニクロがここにあれば…!と何度も思いました(女性用のポロシャツがなかなか見つからなかったので)。

ちなみに輸入物が多いためか、ショッピングモールで買うような洋服はお値段高めです。同じクオリティなら日本で買うほうが安いと思います。メルカドだったら安いのも売ってるけど人が多くて見るのも疲れます。

 

あと、前回アスンシオンに来た時にお世話になった「らぱちょ」にご挨拶に行ってきました。長靴が欲しい旨を相談したら、以前隊員さんが帰国時に置いて行った長靴を下さいました。ちょうどその日の夕方土砂降りになって道が川のようになっていたので、早速大活躍してくれました☺

 

そして、アスンシオン滞在中は美味しいものをたくさん食べました。特に、私の任地には絶対日本食レストランはない!と予想していたので、まだパラグアイに来たばかりですが日本食もしっかり食べておきました笑。

 

 以下首都滞在中に食べたものの数々…( ^ω^)

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 ↑日本円で2000円弱でシュラスコ、サラダ、パスタ、パラグアイ料理数品、デザート等々が食べ放題のお店。ドリンク代だけ別。

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↑盛り付け雑だけど美味しいパスタのお店。パスタの種類を選べて自分で入れる具材も選べてソースも選べて目の前で調理してくれます。600円弱くらい。フードコートにあるので頼みやすい☆前日にレストランで食べたパスタよりこっちのほうがよっぽど美味しかったです^^

f:id:risa0914:20180217083452j:plain↑JICAオフィスそばのHIROSHIMA。3回くらい行きました。親子丼美味しかったなぁ。700円くらい。

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↑美味しいアイスのお店☺

ここは1年前にも行ったことがあるお店で美味しかったのでまた行きました。3種盛りで400円くらい。 

 

任地に来た今、写真を見ていると首都ってすごいなぁと思います。

私の任地はお金を使うところがないので…笑。

イタグアでの語学研修

イタグアで行われる2週間の語学研修はパラグアイで話されているスペイン語の話し方や文化を中心に勉強します。

 

まず驚いたのは、パラグアイではスペイン語の2人称にあたる“tu”が使われず、その代わりに“vos”が使われるということ。

 

“vos”なんて習ってなーい!と最初から混乱( ^ω^)

 

南米の多くの国で話されているスペイン語ですが、国によってちょっとずつルールが異なるようです。

 

パラグアイに来て1か月たった今は少し慣れてきましたが、いまだに動詞の活用を頻繁に間違えます…。

 

そして、文化の授業ではパラグアイでよく見かけるテレレ(マテ茶を冷たくしたもの。今度ブログに書きます)、パラグアイの音楽、ダンスなどについて学びました。実際に目で見たり聞いたりで本当に楽しい♬

 

パラグアイの楽器「アルパ」を触らせてもらっているところ。f:id:risa0914:20180216094200j:plain

 

↓頭に壺を乗せて踊るパラグアイのダンス。ニャンドゥティのドレスを着ています。

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あと、個人的にすごく面白かったのが職業別授業。看護師で派遣されているので、医療用語を勉強したり、病院見学をする機会がありました。

 

↓簡単な医療用語を勉強した時のもの。活動が始まった今、毎日使っている用語もあります。

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↓イタグアで一番大きな病院の案内板。〇〇科という名前が並んでいます。

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↓街の薬局。たくさん売ってます。

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みんなでパラグアイの料理を作る授業もあって、本当に楽しい2週間の研修でした☆